TODAY IN MUSICAL MARGINS
ベートーヴェンが、
新作の試演後に
食卓を囲んだ日。

1825年9月9日、ベートーヴェンの新しい弦楽四重奏曲が、ウィーンの宿で私的に試演されました。いまの第15番、作品132です。作曲家も居合わせたその日の記録には、演奏のあとに食卓を囲む人たちの、意外に日常的な話が残っています。
会場は「ツム・ヴィルデン・マン」。出版者モーリス・シュレジンガーのために設けられた席で、シュパンツィヒ四重奏団が新作を披露しました。一般のお客さんに向けた公開初演は、同じ年の11月6日。9月9日は、少人数で作品に触れる機会でした。
その後の会食では、音楽家カール・ホルツが、宿の主人はグーテンブルンの有名な料理人を雇うだろう、という趣旨を書き込んでいます。大作曲家を囲む席にも、料理人の話題。後世に残る名曲のすぐ隣で、ずいぶん身近な会話が進んでいたのです。
このやり取りが残ったのは、難聴のベートーヴェンとの会話に使われたノートのおかげ。相手が書き、本人は口頭で答えることが多かったそうです。作品の解説とは違う角度から、食卓の気配が伝わってきます。
BEETHOVEN ARCHIVE
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ベートーヴェン・ハウス所蔵の会話帳と公式解説。試演後の食卓の会話が残された資料です。
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出典・参考
- Beethoven-Haus Bonn:1825年9月9日の会話帳(HCB Br 287) — 一次資料の所蔵目録・公式解説。試演後の会食、会場、出版者との関係。ウェブ公開日不明。
- Beethoven-Haus Bonn:On the trail of Beethoven — 公式展示解説・転記と英訳。ホルツが記した料理人の話と会話帳の使われ方。公開日不明。
- Emil Platen/G. Henle Verlag:弦楽四重奏曲Op.132 校訂序文(PDF、II–III頁) — 2002年春付の学術校訂版序文。私的試演と公開初演の日付、演奏者によるパート譜の筆写と作曲者の校閲。ウェブ公開日不明。
資料確認日:2026年9月8日。公式解説・転記・校訂序文を日本語で要約しました。会話帳の原筆を独自に判読したものではありません。食卓の身近さについての感想は編集上の表現です。歴史上の日付はグレゴリオ暦で示しています。
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