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TODAY IN MUSICAL MARGINS

SEP.27

『コケコッコー』の
歌を作曲した
フンパーディンクの
命日。

読了 約2分
1890年の家庭向け歌芝居を着想源にした想像図。ピアノのそばの大人と二人の子ども、雄鶏のモチーフを描き、実際の人物や上演場面を再現したものではありません。
1890年の家庭向け歌芝居を着想源にしたAI生成の想像図。実際の人物や上演場面を再現したものではありません。

1921年9月27日は、童話オペラ《ヘンゼルとグレーテル》で知られる作曲家エンゲルベルト・フンパーディンクの命日。始まりは、妹アーデルハイトが家族のために書いた小さな芝居だった。兄に届いた作曲の頼みごとには、踊りや子守歌と並んで、ニワトリの鳴き声の歌まで入っていた。

1890年、妹は芝居に添える歌を兄に頼んだ。フンパーディンクは四つの歌を用意して送り返した。出版社ショットが紹介する返信には、旋律を高くしすぎなかったという報告に続き、「コケコッコー」は和音の四つの音の代わりに変ホ音一つでも歌える、という提案が残る。後の大作につながる仕事に、こんな細かな歌い方の提案が添えられていた。

家族の前では、妹の二人の娘が主役を演じた。歌芝居はその後、形を変えてオペラとなり、1893年12月23日にワイマールで公開初演を迎える。指揮はリヒャルト・シュトラウス。華やかな舞台の出発点をたどると、兄妹の手紙と、子どものための「コケコッコー」の歌に行き着く。

SCHOTT MUSIC

資料を確かめる

ショット・ミュージックの版紹介は、1890年の家庭向け歌芝居と兄妹の手紙を取り上げています。返信の引用から、「コケコッコー」を変ホ音ひとつでも歌えるという提案を確かめられます。

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出典・参考

  1. Schott Music, “Hänsel und Gretel: Das Liederspiel” — 楽譜出版社の版解説(著者・公開日表記なし)。1890年の家庭向け歌芝居、妹アーデルハイトの四曲依頼、返信の引用にある「Kickericki」の音高の提案、娘二人の家庭上演を紹介。手書きの自筆書簡ではなく、翻刻・翻訳を含む編集済みの紹介を確認。
  2. Sophie Jira/Komische Oper Berlin, “Der Wald hat Ohren” — 劇場の公式公演冊子。1890年に妹が二人の娘のために歌芝居を書き、兄が四曲を作曲したこと、その後の作品展開と1893年の公開初演を確認。
  3. Christian Ubber/LVR Portal Rheinische Geschichte, “Engelbert Humperdinck” — 公的な地域史ポータルの人物伝。死去を記す段落で、1921年9月27日と場所を確認。
  4. Bernhard Neuhoff/BR-KLASSIK, “Was heute geschah – 27. September 1921” — バイエルン放送の音楽記事、2021年9月27日。命日、妹からの依頼、ワイマールでの公開初演を別の機関の資料で確認。
  5. Deutsche Oper Berlin, “Hänsel und Gretel” — 劇場公式の作品ページ。「Info」に台本作者と1893年12月23日のワイマール初演を記載。
  6. Reinsberg 2009公演冊子 “Hänsel und Gretel” — 著者表記を確認できない公演冊子。家庭内上演の日付についてショットの版解説と記述が一致しないため、本文では日を特定していません。

資料確認日:2026年9月26日。変ホ音ひとつという話は、ショットが翻訳・編集して紹介する返信中の提案で、実際の歌唱を確認した記録としては扱っていません。家族内上演の日付は資料間で記述が一致しないため、本文では1890年までにとどめました。1921年9月27日は命日、1890年の手紙に関する逸話は別の出来事、1893年12月23日は公開初演です。資料記載の日付を使い、暦の換算はしていません。

掲載対象日:

今日は何の日――音楽史の余談

教科書の横に落ちている、小さな音楽史を拾います。

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