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OCT.15

ドビュッシーの《海》は、
海のない村から。

読了 約2分
田園が見える室内で紙に向かうドビュッシーのセピアの想像図。右側に10月15日と記事の見出し。
1903年のビシャンでの作曲を題材にしたAI生成の想像図。室内や風景、人物の姿勢は想像によるものです。

1905年10月15日、ドビュッシーの《海》がパリで初演されました。この曲を書き始めたのは、二年前の夏に滞在していたブルゴーニュのビシャンという村です。海から離れた内陸で、波や風の音楽を作っていました。

1903年9月12日、友人のアンドレ・メサジェへの手紙で、ドビュッシーは三つの交響的な素描に取り組んでいると知らせます。その総題が《海》でした。続けて、ブルゴーニュには海がないではないか、と言われそうなことまで自分から書いています。

それでも、自分には海の思い出が数えきれないほどある、と説明しました。目の前の風景に気を取られるより、その記憶のほうがよいというのです。船乗りになるはずだったものの、人生の成り行きで別の道へ進んだとも書いています。海のない場所で《海》を書くことに、本人なりの説明がありました。

その後の作曲中には、ジャージー島やプールヴィルなど、海辺にも滞在しています。村で書き始めた《海》は、二年後にパリの演奏会で披露されました。

書簡|刊本からの転載

資料を確かめる

海のない村で《海》を書く理由

1903年9月12日、ビシャンからメサジェに宛てた手紙。海の記憶を頼りに作曲しているという説明を、フランス語の転載本文で確認できます。

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出典・参考

  1. Les Amis de Claude Debussy à Bichain:Lettres — 1903年9月12日メサジェ宛書簡の刊本転載。海の記憶とブルゴーニュについての本人の説明。転載元:Lesure・Herlin編、Gallimard、2005年。
  2. Charlotte Landru-Chandès/フィルハーモニー・ド・パリ:La Mer — 2023年6月7日の公式解説。初演日、内陸での着手、海辺への滞在、北斎の図柄の選択。
  3. Jacob Greenberg/ボストン交響楽団:La Mer — 公式解説。1905年10月15日の初演と指揮者・楽団、北斎の図柄。公開日不明。
  4. Michael Cirigliano II/Met:Hokusai and Debussy — 2014年7月22日。1905年初版表紙の図版と、波の部分を用いた表紙の説明。
  5. Douglas Woodfull-Harris/Bärenreiter:La Mer 校訂版序文 — 2014年、英語序文III頁。完成日・初演日・初版出版日。
  6. Sotheby’s:メサジェ宛書簡集、Lot 76 — 2019年の現物目録。1903年9月12日付書簡の日付と宛先の補助確認。同じ書簡の独立した裏付けには数えません。

資料確認日:2026年10月14日。手紙は刊本転載本文の訳意・要約です。自筆原稿や消印は直接確認していません。Met解説の書簡日付「1912年」は採用せず、転載本文と現物目録の1903年9月12日に基づきます。船乗りの話は本人の振り返りです。

掲載対象日:(実際の公開・更新日時は未確定)

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